[映画] 映画「おおかみこどもの雨と雪」、細田守監督の初日舞台挨拶に行ってきました! (新宿バルト9)

映画に感動し、監督のお人柄にまた感動する。



大好きな新宿バルト9で、今日公開のアニメーション映画「おおかみこどもの雨と雪」を観てきました。幸せなことに、今回、初日舞台挨拶の回のチケットを、前から二列目で確保することができました。神様に感謝です!

<三行で要約>

1.今日公開のアニメーション映画「おおかみこどもの雨と雪」、大好きな新宿バルト9で鑑賞しました!

2.原作読んでストーリーは知っていても、映画のクライマックスで思わず涙。

3.上映後の細田監督の舞台挨拶で、お人柄にまた感動。


今回、私にしては珍しく、映画鑑賞よりも先に原作小説を読んでいます。自分にもその理由はわかりませんが、たぶん「何となくそうしたかった」というのが、理由といえば理由。結論からいえば、自分にとっては原作を読んでおいて正解でした。

原作小説は、仕事帰りに紀伊國屋書店新宿南店に寄って購入し、帰りの電車で一気に読みました。ハラハラしたり、これからどうなるんだろうと夢中になって読んでいて、本当に楽しい時間でした。あの時体験した自分の気持ちがあるからこそ、アニメーション映画となった「おおかみこどもと雨と雪」をより深く楽しめた気がします。

とはいえ、ストーリーは原作小説もアニメーション映画も同じなので、まずアニメーション映画を見て、それから興味をもって原作小説に手を出しても、素晴らしい体験ができると思います。


後の細田監督の舞台挨拶における質疑応答で語られましたが、この作品ではいわゆる説明セリフ的なものがありません。そして、語られるセリフも意外と多くはないのですが、そのセリフ一つ一つにおいて、息遣いや間なども含め、様々な情報が込められています。

私は先に原作小説を読んでいたので、「あぁこの一言には、花が選択したこれからの人生への決意が込められているんだな…」などと、知識から理解して観ている部分がありましたが、もしかしたら、そうした予備知識なしにまっさらな状態でアニメーション映画を鑑賞し、それからじっくりと自分のペースで作品を理解していって、「そうか、この一言はただの『うん』じゃないんだ…」と自分自身で気が付くのも、素敵な体験かも知れませんね。


ちなみに最後は、泣く寸前でした。原作でストーリー知ってても、やられますね。久々の感動体験です。自分がまだ、こうして作品を観て感動する感性を持っていることが、ちょっとうれしいです。最近はいろいろと現実的になりすぎて、心の感性をどこかにおいてしまっていた気がします。


そして上映後は、細田監督による舞台挨拶と質疑応答です。司会は、斎藤プロデューサーが担当されました。

まず冒頭の舞台挨拶では、監督から、初日に劇場に足を運んで観て下さる方への感謝の言葉をいただきました。その後の質疑応答ですが、内容は、以下のようなものだったと記憶しています。


<以下、少しだけネタバレしてますが、その箇所は「このあと数行、ネタバレしてます」という説明とともに、白文字にしてます。ご覧になりたい方は、該当箇所をマウスで選択すると白黒が反転しますので、それでお読みください>



もしお父さんとお母さんのどちらにもなれるなら、どちらになりたいかという質問には、お母さん。

サマーウォーズ」作成後に、次回作はシンプルな力強い作品を作ろうと思ったことや、自分を取り巻く世界がガラッと変わること、ウェルメイドなエンターテイメント作品はわかりやすさが重要で、得てして説明セリフ的なものが用意されるものだが、それは言外なものやもっと深いものを感じるという点においてはどうなのかという話。

あと草平のその後。

<このあと数行、ネタバレしてます>

(冷蔵庫に雪の中学時代の写真が貼ってあるのだが、その中に草平も実は写っている。草平は家出することなく、また雪との写真に入り込むような人間関係になっている。あと体育館のシーンで同じ地区ごとに集まるように先生が指示していることから、草平と雪とは比較的家が近いということがわかる)。

<ネタバレ終了>


さらに、おおかみおとこにあえて名前を付けなかったのは、特定の名前をつけることで映画を鑑賞するひとりひとりとおおかみおとこの間に距離感で差が出るようなものではなくて、はなのおおかみおとこに対する気持ちをそのままに感じて欲しかったから、ということ。(ちなみにスタジオではおおかみおとこのことは、彼と呼んでます)

あと、主人公が花という大人の女性であること。普通の作品なら子供たちを主人公にして、両親はサブキャラのようにするんだけれど、この作品はそうではない。チャレンジ。

あと、監督自身は他の映画作品を観て勉強することももちろんあるんだけれど、一番勉強になることは自分が作品を作ること。自分が花の何十年という変化をこの作品の中で描き切れたかどうかはわからないけれども、もしこの作品を観てくれた方が、この作品をご自分の心の大切な部分に入れていただければ幸いです、とのことでした。

おおかみこどもの雨と雪」、とても素敵な作品でした。また観に行きます。


おおかみこどもの雨と雪 (角川文庫) 映画「おおかみこどもの雨と雪」主題歌 「おかあさんの唄」

<関連リンク>

■公式サイト 映画「おおかみこどもの雨と雪」
■公式ブログ http://www.studio-chizu.jp/blog/ookamikodomo/
Wikipedia おおかみこどもの雨と雪 - Wikipedia

■公式サイト 映画「おおかみこどもの雨と雪」
■公式ブログ http://www.studio-chizu.jp/blog/ookamikodomo/
Wikipedia おおかみこどもの雨と雪 - Wikipedia